会計事務所への転職を考えたとき、お仕事内容がどんなものなのか知っておきたいですよね。
割と閉ざされた業界なので「会計事務所はやめたほうがいい」なんて言われたりしちゃいます。
そんなこと言われると不安になっちゃいませんか。
確かに会計事務所のお仕事は簡単でないことも多いのですが、お仕事内容が事前にわかっていたら不安も少し減るのではないでしょうか。
会計事務所に現役で勤める「中の人」めいじが会計事務所のお仕事についてわかりやすく解説します!
「会計事務所」のお仕事なので、必ずしも職員さんのお仕事でないものもご紹介しています。中には税理士以外できないお仕事もありますので、転職したら所長の指示・指導に従ってくださいね。
会計業務(記帳代行)
昔ながらの会計事務所では、このお仕事をメインとしていることが多いですね。
具体的には、お客様から帳簿を作るための書類(請求書、領収書、通帳など)をお預かりして会計ソフトに入力していく作業となります。
書類の整理、入力、チェックまでが一連の流れです。
コツコツ作業の代表格といえるでしょう。
巡回監査
定期的にお客様のもとを訪れ、あるいはお客様に来ていただいて面談する業務です。
「定期的に」とは1ヶ月に1度が多いけれど、
お客様のご希望によって2-3ヶ月に1度のこともあるよ。
帳簿進捗の確認、関係書類の受け渡しを行ったり、経理担当者の方とコミュニケーションをとるのも大事なお仕事です。
それから、社長ご自身や奥様などから会社自体の仕事のお話を聞いたりします。
決算業務
決算とは、ひとつの会計期間を締めくくる業務です。
一会計期間(だいたい1年間)分の記帳が完成すれば、自動的に貸借対照表や損益計算書が完成する……わけではありません。
決算は大変なのです!
ときどきお店で「本日決算棚卸しのため、〇時に閉店します」と書いてあるのを見たことがありませんか?
あれはお客様側の決算業務のひとつだよ
会計事務所側では、お客様が作成したその棚卸表を元に決算特有の仕訳を入れたりします。
そして決算書(貸借対照表・損益計算書など)を作成していくのです。
税務申告
決算書等をもとに税務申告書書類を作成するお仕事です。
法人税や所得税、消費税、贈与税に相続税などなど、税の確定申告書はたくさんあります。
確定申告書はそれぞれに決まった書式があります。
はるか昔はすべて手書きだったと聞いていますが、今は会計ソフトの普及によって税務申告書もソフトで作成されていることが多いようです。
税務調査対応や、不服申し立ての代理人となることもあります。
個人の税務申告は毎年3月15日(確定申告)と決まっているのは有名ですね。
法人の税務申告は決算から2ヶ月以内のため、会計事務所は年中申告を行っています。
法人の申告が決算から2ヶ月以内なのは意外と知られていないね。
しかし、日本では3月決算の会社が多いので、5月がどの事務所も繁忙期であることが多いようです。
また、相続税申告をしている事務所は案件によって業務量に差があり、年がら年中忙しいケースが多い印象ですね。
給与計算
お客様のご依頼によって、その会社の給与計算がお仕事になることも。
銀行さんに振込依頼をかけるには2-3営業日前までに報告する必要があり、お給料の締め日から支払い日まであまり時間がないケースでは期日に遅れないよう管理する必要があります。
例えばこんなケース…
15日:締め
16日:会社側の集計日
19日:会計事務所の計算日
20日:銀行報告締め日
23日:給料日(25日が日曜日のため)
お給料日が週末の場合はお給料日が前倒しになるケースが多く、こんなタイトなスケジュールもありえます。
実質、作業日が1日しかないことも!
コロナやインフルなどどうしようもないこともあるけれど、
体調不良には本当に気をつけたいね。
担当者が休むこともはばかられますので、体調管理も大事なお仕事のひとつです。
年末調整
サラリーマンの確定申告ともよばれる年末調整も会計事務所事務所のお仕事としてあります。
その名のとおり12月に行われることが多いですね。
たくさんのタスクが行き交うのでお仕事にヌケ、モレがないか慎重に、でも確実に素早くこなす必要があります。
銀行融資サポート
お商売にはお金が必要です。
先行投資だったり、運転資金だったり、ある程度まとまった資金が必要になったときには銀行さん等から融資を受けることになりますよね。
その融資を受けるために必要な書類の作成サポートや、ときに融資元との面談に付き添うこともあります。
経営コンサルティング(M&A、国際税務、企業再生支援)
昨今、この経営コンサルに力を入れている会計事務所も少なくありません。
もともと会社の帳簿を知っていて、資金繰りや拡大戦略など経営課題についてもよく知っている会計事務所が経営コンサルを行うこともあります。
あるいはM&Aや国際税務、企業再生支援、事業承継、相続などなど、得意分野に絞ってコンサルティングサービスを提供する会計事務所も多くなってきました。
経営戦略やITなど、経理や税務以外の知識も広く深く知っておく必要があります。
会計事務所のお仕事まとめ
会計事務所のお仕事をひとつひとつご紹介しました。
ここにも紹介した以外にも会計事務所のお仕事は多岐に渡ります。
ルーティンワークである記帳代行などは事務職である職員さんのお仕事として、自身のペースでお仕事ができて私生活とのバランスも取りやすい業務です。
事実、私も会計事務所に転職したばかりのときは記帳代行がメインの事務所に入職して経験を積みました。
良いワークライフバランスを保てたので本当に良かったと思います。
いずれ税理士になりたい職員さんの場合も、税理士試験の予備校に通えるように勉強と両立できる事務所がいいと思うのではないでしょうか。
逆に、相続税やM&Aなど通年忙しい業務を行う事務所に入職して、専門的な知識を身に着けるのもひとつの人生設計です。
あなたはどんなタイプの職員さんかな?
ワークライフバランスをとるのもよし、専門的な仕事に没頭するのもよし。
いずれにしても事務所とのミスマッチだけは避けたいね。
あなたにあった事務所がみつかりますように。
今日はここまで!
またね~
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